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Japanische Klassiker mit Furigana

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キャラコさん

キャラコさん

久生 十蘭

Lesen Sie キャラコさん von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.767 Zeichen · 54 Bildschirme

Aozora Bunko

キャラコさんは、途方に暮れたようにため息をついていたが、間もなく気をとりなおして、男のように腕を組んでいろいろと工夫しはじめた。

しかし、思いつきをするのに、たいして時間はかからなかった。

「……裏山へ入ると、蕗ぐらいあるかもしれないし、ひょっとすると、川には岩魚なんかいるかも知れないわ。……ともかく、出かけてみるこったわ」

大急ぎで米をとぐと、裏山へ駆けあがって行ったが、木苺がすこしあるばかりで、喰べられそうなものはなにひとつ見当らなかった。

キャラコさんは、ガッカリして、情けない声をだす。

「おやおや、ずいぶん貧弱なところね。せめて、蕨か蕗の薹ぐらいあったっていいはずなのよ。木苺がこれぽっちとはあんまりだわ。……この分では、川のほうだってあまり期待ができないらしいわね」

キャラコさんは、ひとりでブツブツいいながら裏山をおりて川の岸までゆくと、すこしくい込んだ、沢のようになったところに、あさ緑の水草のようなものが密々と生えている。見ると、それは水芹だった。

キャラコさんは、夢中になって手をたたく。

「あら、水芹があるわ!」

手でさわって見ると、みずみずしい、いかにもおいしそうな水芹だった。