Japanische Klassiker mit Furigana
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キャラコさん
キャラコさん
久生 十蘭
Lesen Sie キャラコさん von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 32.972 Zeichen · 66 Bildschirme
ふしぎなことには、顔だちばかりか、まっすぐに相手の顔を見てものをいうところ、なんともいえないほど愛らしい笑い方をするところ、わざとらしくないひかえ目なところなど、死んだ夫人さんの若いときにあまりによく似ている。アマンドさんはどうしていいかわからなくなって、ハンカチでむやみに鼻ばかりかんでいた。
アマンドさんは、キャラコさんが、すぐ自分の近くにいると思うだけでなんともいえぬよろこびを感じる。しかし、気丈なお老人だから、夢中になっているようなようすは見せない。キャラコさんのほうも、ことさららしく話しかけたりするようなことはしない。ふいに甲板でであって、微笑し合っただけで行きちがうようなこともある。
横浜を出帆すると、浅虫の海洋研究所を見るために青森まで行き、それからまたゆっくりと南へくだって来た。
アマンドさんは、キャラコさんと一緒にいられる日を、一日でも多くしようとたくらんでいるようにも見えるのである。
三
イヴォンヌさんが、白いウールのスーツを着て、うさぎのように飛び込んできた。
息をきらせながら、大きな声で、
「キャラコさん、きょう射撃会があるのよ。