Japanische Klassiker mit Furigana
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ジイドとそのソヴェトりょこうき
ジイドとそのソヴェト旅行記
宮本 百合子
Lesen Sie ジイドとそのソヴェト旅行記 (ジイドとそのソヴェトりょこうき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.615 Zeichen · 19 Bildschirme
性的にも内気で無垢であり、従妹のエマニュエル只一人が愛情の対象であった。「一切金銭の心配からはなれ」息子の処女出版のために特別費を心がけている母の愛顧の下で、二十歳の彼は処女作「アンドレ・ワルテルの手記」を書いたのであった。
ジイドは、この「アンドレ・ワルテル」の中に、青年のうちに荒れ狂う肉的なものに対する戦いを表現しようとした。青年ジイドは自身の裡に目覚める野獣的な慾望の力と揉み合いつつ、これまで自身が身につけていたと思う教育の威力や倫理や教義の無力を痛感した。彼はその責苦を手記の中に披瀝して、恐らく彼と同じ苦痛と疑惑に陥っているであろう「人々の役に立つよう、現して見よう」と思ったのであった。しかし、この作品は、当時まだジイドが宗教や家庭の日常習慣に抑制されていたのと、当時の象徴派の文学的傾向に従っていたので、文体も綺麗ごとに終り、苦しむ青年の魂をひきよせるかわりに、メエテルリンクから「悲しい不思議な、乙女達の愛読書」と評されたようなものが出来上った。
一八九〇年代のフランス文学の潮流は、一方に象徴派が隠遁超脱の城に立てこもり、一方には自然主義者たちが、象徴派の人々の神経病を嗤っているという時代であった。