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Japanische Klassiker mit Furigana

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ヂユパンのくせとヴァンスのくせ

ヂユパンの癖とヴァンスの癖

平林 初之輔

Lesen Sie ヂユパンの癖とヴァンスの癖 (ヂユパンのくせとヴァンスのくせ) von 平林 初之輔 (ひらばやしはつのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.187 Zeichen · 5 Bildschirme

Aozora Bunko

ヴァン・ダインは、ファイロ・ヴァンスという素人探偵を使っている。彼は、最近本誌〔『新青年』〕にも探偵小説家の心得を書いているし、その他にも探偵小説について書いたものがある。いわば探偵小説の立法者である。それだけに彼の探偵小説の構成はがっちりしていて、いかにも探偵小説らしい。

ヴァンスが素人探偵であるのも、もともと彼の信条から出たことで、彼は探偵小説には必ず探偵が出てこなくちゃならんが、その探偵は職業探偵でなくちゃならんというのである。

ヴァンスの癖は、煙草のすきな点であろう。作者は別に彼が煙草をすきだなんて書いてはいないが、彼の小説を読むと、誰でも煙草をのむ。しょっちゅう煙草をのんでいる。かなり理論的な、肩のこるような会話をつづけさせては、作者は、「といいながら彼は煙草に火をつけた」というようなことを書く。がんらい探偵小説には本筋に関係のない無駄な描写をしてはならないということを信条としているヴァン・ダインが、作中の人物に誰かれとなく煙草をのませるのは矛盾じゃないかと言ったら、彼は一本参るかもしれない。

煙草をのむことは本筋には何の関係もないからだ。