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Japanische Klassiker mit Furigana

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ツェねずみ

ツェねずみ

宮沢 賢治

Lesen Sie ツェねずみ von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.890 Zeichen · 10 Bildschirme

Aozora Bunko

」と言いました。

「おや、お前は珍しいねずみだね。そうだよ。えさだけあげるんだよ。そら、早くお食べ。」

ツェねずみはプイッと中にはいって、むちゃむちゃむちゃっと半ぺんを食べて、またプイッと外へ出て言いました。

「おいしかったよ。ありがとう。」

「そうかい。よかったね。またあすの晩おいで。」

次の朝、下男が来て見ておこって言いました。

「えい。えさだけとって行きやがった。ずるいねずみだな。しかしとにかく中にはいったというのは感心だ。そら、きょうは鰯だぞ。」

そして鰯を半分つけて行きました。

ねずみ捕りは、鰯をひっかけて、せっかくツェねずみの来るのを待っていました。

夜になって、ツェねずみはすぐ出て来ました。そしていかにも恩に着せたように、

「今晩は、お約束どおり来てあげましたよ。」と言いました。

ねずみ捕りは少しむっとしたが、無理にこらえて、

「さあ、食べなさい。」とだけ言いました。

ツェねずみはプイッとはいって、ピチャピチャピチャッと食べて、またプイッと出て来て、それから大風に言いました。

「じゃ、あした、また、来て食べてあげるからね。」

「ブウ。」とねずみ捕りは答えました。