Japanische Klassiker mit Furigana
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ドグラ・マグラ
ドグラ・マグラ
夢野 久作
Lesen Sie ドグラ・マグラ von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 424.847 Zeichen · 824 Bildschirme
それからその死骸を丸裸体にして肢体を整え、香華を撒じ神符を焼き、屍鬼を祓い去った呉青秀は、やがて紙を展べ、丹青を按配しつつ、畢生の心血を注いで極彩色の写生を始めた」
「……ワア……凄い事になったんですね。さっきの縁起書とは大違いだ」
「……呉青秀は、こうして十日目毎にかわって行く夫人の姿を、白骨になるまで約二十枚ほどこの絵巻物に写し止めて、玄宗皇帝に献上し、その真に迫った筆の力で、人間の肉体の果敢なさ、人生の無常さを目の前に見せてゾッとさせる計劃であったという。ところが何しろ防腐剤なぞいうものが無い頃なので、冬分ではあったが、腐るのがだんだん早くなって、一つの絵の写し初めと写し終りとは丸で姿が違うようになった。とうとう予定の半分も描き上げないうちに屍体は白骨と毛髪ばかりになってしまった……というのだ。……或は科学的の知識が幼稚なために、土葬した屍体の腐り加減を標準にして計劃したのかも知れないが……何にしても恐ろしい忍耐力だね」
「あんまり寒いから火を焚いて室を暖めたせいじゃないでしょうか」
「……ア……ナルホド。暖房装置か、そいつはウッカリして気が付かずにいた。