Japanische Klassiker mit Furigana
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バルザックにたいするひょうか
バルザックに対する評価
宮本 百合子
Lesen Sie バルザックに対する評価 (バルザックにたいするひょうか) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 31.904 Zeichen · 62 Bildschirme
は同じ手紙で文学におけるリアリズムというものは「デテールの真実さのほかに典型的な情勢における典型的な性格の表現の正確さである」と言っている。バルザックは、とりも直さずそのような意味でのリアリスト芸術家であり、彼の作品がリアリズムの作品であったということはエンゲルスの云うとおり「作者の見解如何にかかわらずあらわれて来」たものである。即ち自身トゥールの農民の息子であるにかかわらず、姓名に「ド」をつけて呼んだバルザックが政治的に正統王朝派であったことは、同じバルザックが「牧師」の中でマルクスの心を打ったほど鋭く現実の資本主義商業の成り立ちを喝破していることと撞着するものでないというのが、バルザックの花車を押し出した一部のプロレタリア作家・理論家たちの論拠であったと見られるのである。
ところで、ここに一つの私達の興味と探求心とを刺戟してやまない微妙な人間の心理的発動がある。それは、上述のような部分において行われたマルクス、或はエンゲルスの見解の引用を根拠としてバルザックを推した人々が、当時の混乱していたプロレタリア文学運動に対しては一貫して文学における階級性の抹殺を提唱しかつ行動していた人々であったという事実である。