Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かぜのまたさぶろう

ポラーノの広場

宮沢 賢治

Lesen Sie ポラーノの広場 (かぜのまたさぶろう) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 67.062 Zeichen · 135 Bildschirme

Aozora Bunko

」

と言うのでした。嘉助は右手を出しましたが、その時の又三郎のまじめくさった顔といったら、とうとう一郎は噴き出しました。けれども又三郎は知らん振りをして、だまって嘉助の脈を見てそれから云いました。

「なるほどね、お前ならことによったら足を切られるかも知れない。この子はね、大へんからだの皮が薄いんだよ。それに無暗に心臓が強いんだ。腕を少し吸っても血が出るくらいなんだ。殊にその時足をすりむきでもしていたんだろう。かまいたちで切れるさ。」

「何して切れる。」一郎はたずねました。

「それはね、すりむいたとこから、もう血がでるばかりにでもなっているだろう。それを空気が押して押さえてあるんだ。ところがかまいたちのまん中では、わり合空気が押さないだろう。いきなりそんな足をかまいたちのまん中に入れると、すぐ血が出るさ。」

「切るのだないのか。」一郎がたずねました。

「切るのじゃないさ、血が出るだけさ。痛くなかったろう。」又三郎は嘉助に聴きました。

「痛くなかった。」嘉助はまだ顔を赤くしながら笑いました。

「ふん、そうだろう。痛いはずはないんだ。切れたんじゃないからね。そんな小さなサイクルホールなら僕たちたった一人でも出来る。