Japanische Klassiker mit Furigana
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かぜのまたさぶろう
ポラーノの広場
Lesen Sie ポラーノの広場 (かぜのまたさぶろう) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 67.062 Zeichen · 135 Bildschirme
稲の花粉だってやっぱり僕らが運ぶんだよ。それから僕が通ると草木はみんな丈夫になるよ。悪い空気も持って行っていい空気も運んで来る。東京の浅草のまるで濁った寒天のような空気をうまく太平洋の方へさらって行って日本アルプスのいい空気だって代りに持って行ってやるんだ。もし僕がいなかったら病気も湿気もいくらふえるか知れないんだ。ところで今日はお前たちは僕にあうためにばかりここへ来たのかい。けれども僕は今日は十時半から演習へ出なけぁいけないからもう別れなけぁならないんだ。あした又来ておくれ。ね。じゃ、さよなら。」
又三郎はもう見えなくなっていました。一郎と耕一も「さよなら」と云いながら丘を下りて学校の誰もいない運動場で鉄棒にとりついたりいろいろ遊んでひるころうちへ帰りました。
九月八日
その次の日は大へんいい天気でした。そらには霜の織物のような又白い孔雀のはねのような雲がうすくかかってその下を鳶が黄金いろに光ってゆるく環をかいて飛びました。
みんなは、
「とんびとんび、とっとび。」とかわるがわるそっちへ叫びながら丘をのぼりました。そしていつもの栗の木の下へかけ上るかあがらないうちにもう又三郎のガラスの沓がキラッと光って又三郎は一昨日の通りまじめくさった顔をして草に立っていました。