Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かぜのまたさぶろう

ポラーノの広場

宮沢 賢治

Lesen Sie ポラーノの広場 (かぜのまたさぶろう) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 67.062 Zeichen · 135 Bildschirme

Aozora Bunko

「今日は退屈だったよ。朝からどこへも行きゃしない。お前たちの学校の上を二三べんあるいたし谷底へ二三べん下りただけだ。ここらはずいぶんいい処だけれどもやっぱり僕はもうあきたねえ。」又三郎は草に足を投げ出しながら斯う云いました。

「又三郎さん北極だの南極だのおべだな。」

一郎は又三郎に話させることになれてしまって斯う云って話を釣り出そうとしました。

すると又三郎は少し馬鹿にしたように笑って答えました。

「ふん、北極かい。北極は寒いよ。」

ところが耕一は昨日からまだ怒っていましたしそれにいまの返事が大へんしゃくにさわりましたので

「北極は寒いかね。」とふざけたように云ったのです。さあすると今度は又三郎がすっかり怒ってしまいました。

「何だい、お前は僕をばかにしようと思ってるのかい。僕はお前たちにばかにされぁしないよ。悪口を云うならも少し上手にやるんだよ。何だい、北極は寒いかねってのは、北極は寒いかね、ほんとうに田舎くさいねえ。」

耕一も怒りました。

「何した、汝などそだら東京だが。一年中うろうろど歩ってばがり居でいだずらばがりさな。」

ところが奇体なことは、斯う云ったとき、又三郎が又俄かによろこんで笑い出したのです。