Japanische Klassiker mit Furigana
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ポラーノのひろば
ポラーノの広場
Lesen Sie ポラーノの広場 (ポラーノのひろば) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.086 Zeichen · 43 Bildschirme
」
わたくしも釣り込まれて胸を躍らせました。
「そうかい、わたしも行こう。どんななりして行ったらいいかねえ。どんな人が来てるだろうねえ。」
「どんななりでもいいじゃないか。早く行こう。来てる人が誰だか、ぼくもわからないんだ。」
わたくしは大急ぎでネクタイを結んで新らしい夏帽子を被って外へ出ました。わたくしどもがこの前別れたところへ来たころは丁度夕方の青いあかりが、つめくさにぼんやり注いでいて、その葉の爪の痕のやうな紋も、もう見えなくなりかかったときでした。ファゼーロは爪立てをしてしばらくあちこち見まわしていましたが、俄かに向うへ走って行きました。ファゼーロはしばらく経ってぴたりと止まりました。
「あ、こいつだ、そらね。」
見るとそこにはファゼーロが作ったらしく、一本の棒を立ててその上にボール紙で矢の形を作って北西の方を指すようにしてありました。
「さあ、こっちへ行くんだ。向うに小さな樺の木が二本あるだろう。あすこが次の目標なんだよ。暗くならないうちに早く行こう。」ファゼーロはどんどん走り出しました。
ほんとうにそこらではもうつめくさのあかりがつきはじめていました。