Japanische Klassiker mit Furigana
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マクシム・ゴーリキイのでんき
マクシム・ゴーリキイの伝記
宮本 百合子
Lesen Sie マクシム・ゴーリキイの伝記 (マクシム・ゴーリキイのでんき) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 60.543 Zeichen · 120 Bildschirme
なく砕かれたゴーリキイの若く激しい感情を掴むものがある。彼等の人生に対する抗議に、ゴーリキイは自分の憤りにみちた傷心がこめられているように感じる。けいず買いのトルーソフは、こういう人生の微妙な岐路にあるゴーリキイを眺めて、そして、云うのであった。
「マクシム、お前は泥棒の悪戯には入るな! 俺は考えるんだが、お前には他の道がある。お前は精神的な人間だ」
「精神的って、どういう意味だい?」
「何に対しても羨望ということがなくて、唯、知りたいっていう心だけ在る人間のことを云うんだ……」
ゴーリキイは、これは当っていないと思う。だが、彼の天質に蔵されている健全な生活力が、この虚無的な雰囲気との摩擦の間に、一つの新しい疑問の形をとって、徐々にその働きを現した。これらの連中は、いつ、何を話しても、とどのつまりは「何々であった」「こうだった」「ああだった」と万事を過去の言葉でだけ話す、その事実にゴーリキイの観察と疑惑がひきつけられた。意味深い彼等のこの特性の発見は次第にゴーリキイの鋭い心に或る恐怖を感じさせた。ゴーリキイの精神は激しく、よりよい人生の可能を求めてここに来ているのであった。