Japanische Klassiker mit Furigana
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モラトリアムしつぎ
モラトリアム質疑
宮本 百合子
Lesen Sie モラトリアム質疑 (モラトリアムしつぎ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.761 Zeichen · 4 Bildschirme
省線・都電の運賃値上げをして、地域によっては出もしないガス六倍、水道十二倍にすると云った。まさか、出ないガスと水道だから上ったところでメートル代だけです、というわけでもなかろう。これらは、どういう「非常措置」を受けるのだろうか。同じこの朝(二月十七日)の新聞には、推定失業者五百八十三万人と出ている。三月までに八十三万人が就業と示されているが、この新しい就業者も、職場へ行くには電車がいるだろう、省線にものるだろう。
企業家のサボタージュを罰することも、是正する力も失っているのに、労働運動取締りの四相声明を公表した当局は、「各種民需産業を振興」というが、どんな成算をもっているのだろうか。元大審院部長・元司法次官三宅正太郎という人が、中央労働委員会の会長に就任した。これは、世界にも類のない民主化の方法である。
同時に主要食糧供出に対する強権発動のことが云われている。申告すべき退蔵物資の十六種目一覧表も載った。ここに又一つ奇妙なことがある。主要食糧は、なるほど直接人命にかかわる性質をもっている。だが、農民は一年の労苦を傾けて、それを生産した者である。供出したがらないのは、したがらない理由がある。