Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
レモンのはなのさくおかへ
レモンの花の咲く丘へ
国枝 史郎
Lesen Sie レモンの花の咲く丘へ (レモンのはなのさくおかへ) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 71.016 Zeichen · 142 Bildschirme
領主 (不審そうに)俺の心の何を伺うと云うのか。
従者 お隠し遊ばしても、チャンと存じておりまする。ハイ、チャンと存じておりまする。あなた様がこれんばかりの時から今日が日まで、一日も離れずお付き申し上げた私でござりますもの、お殿様のお心の中は、私自身の心の中よりも、ずんと詳しく存じぬいておりまする。ハイ。
領主 それがどうしたと云うのか。
従者 お隠し遊ばしても駄目でござります。
領主 (いらいらとして)くどい奴だな、俺は何も隠してはいないじゃないか。それともお前には隠しているように見えると云うのか。
従者 ハイ、その通りでござります。お殿様は一から十まで近頃はお隠しなされておりまする。
領主 何も別に隠している覚えはないが、それでも、かくしているように見えると云うなら為方がない。そう見られるばかりだ。(と復た窓の方へ向かんとするを引き止め)
従者 (眤っと主人の顔を眺め)お顔もおやつれ遊ばしました。頬も額も青玉のように青褪めておりまする。
領主 俺は元から、あまり肥えてはいなかった、そして色も青かった。(やや悲しげに)それに近頃は…………。
従者 (遮り)あの女子がこの館へ参られてからは、一層お痩せなされたと申しましても間違いではござりますまい。