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Japanische Klassiker mit Furigana

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いちしょうにんとして

一商人として

相馬 愛蔵

Lesen Sie 一商人として (いちしょうにんとして) von 相馬 愛蔵 (そうまあいぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.895 Zeichen · 222 Bildschirme

Aozora Bunko

なかなか大勢だから一時に集まることは出来ません。やむを得ず全員を七、八回にわけて来てもらい、一緒にお弁当を頂きながら、互いに自由に話すことは、昼間忙しく働いて疲れているあなた方としては迷惑でもあろうが、私には非常なよろこびなのです。いかに弁松の弁当がおいしいとしても、七、八回同じものを食べつづけることはいささか閉口するのですが、いいえそれのみならず、皆が食べ残した野菜、焼ざかな、漬物はもちろん、御飯もみな整理して、主人はじめ一家で頂くので、時々一日三回もこのおあまりをお惣菜にすることがある。が、そんな辛抱は何でもないのです。同じものを同じ食卓で頂くということは、それだけでも私にはどんなに嬉しいことか。さながら骨肉相あたため、心と心とが結びつくように感じるのです。それから和気藹々たる中に各職場の苦心と労力をさらによく理解することが出来、例会より受ける功徳はじつに大きいのです。

いま一つ嬉しいことがあります。それは店員一同が差別なく雑然として食卓につき、弁当を食べるという簡単なことであるけれど、回を重ねるに従って、腰の掛けようからお箸の持ち方まで、一々誰が指図するでなく自ずと心持から整って、静かに行儀よく行われるようになり、残しても御飯とお菜とを別々に綺麗にのこす。