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Japanische Klassiker mit Furigana

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なのかななよ

七日七夜

山本 周五郎

Lesen Sie 七日七夜 (なのかななよ) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.818 Zeichen · 36 Bildschirme

Aozora Bunko

と怒ったように云い、父親の物だろう、袷を二枚重ねたのと、帯、羽折、足袋まで出して、まるで弟をでも扱うように、側からせきたてて着替えさせた。

「済むも済まないもありませんよ」彼女は小言を云い続けた、「――こんなぐしょ濡れの物を着て、躯でも悪くしたらどうなさるの、ほんとに男の人ったら幾つになっても眼が放せないんだから、いいえそんな物はようござんすよ、早くあっちへいらっしゃい、熱いのをあがってるうちに乾かしますから」

うしろから衿を直し、羽折や着物の裾をとんとんと引いて、店のほうへと押し出すようにした。昌平はなんとも云いようのない気持になった、はっきり云えるのは鼻の奥がつうんとなったことで、心持としては嬉しいとも悲しいとも、せつないとも判断がつかなかった。

「やあこれは、立派な若旦那ができましたな」

さっきの男が笑いながら迎えた。

「やっぱりそうですね、あっし共がお侍の真似をすると猿芝居だが、お侍の町人拵らえてえのは品がようござんすな、まあ一つ、こんな人間の酒で失礼だが、旦那のはいま燗直しをしていますから」

「そんならこっちのがいいぜ」向うの男が徳利を差出した、「――これあいま来たばかりで、おらあ煮燗てえくちだから、これを先にあげて呉んねえ」