Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ななじゅうぶんかのとし

七重文化の都市

野上 豊一郎

Lesen Sie 七重文化の都市 (ななじゅうぶんかのとし) von 野上 豊一郎 (のがみとよいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.586 Zeichen · 27 Bildschirme

Aozora Bunko

装身具は耳環・頸環・腕環・踝環などで、上物は金銀、普通は真鍮、安物はガラスなどで出来ている。われわれの目に最も奇異に映るのは、多少身分のある女が目を出して鼻を隠してることだ。目は巴旦杏のように大きく見開き、長い睫毛が美しく蔭をさして、それが全身を包んだ黒紗のバルク(その下に白紗を重ねている)の間からのぞいてるのだが、目だけは出してよいけれども、その他のものは見せてはならないという掟でもあるものか、鼻の付根からヤシマクとかいう長さ二三寸の金属や象牙で出来た管を付け、その管にはきまって金環が三つ通してある。尤も、近代はそういった風習も次第に下火になったそうで、面紗なしで往来を濶歩する女も多く見られる。もちろん男もヨーロッパ風の服装をした者が多く、それでも黒房のついた赤いタルブシュ(謂わゆるトルコ帽)だけはかぶっている。われわれの親愛なサイド君も、脊広を着て、そのでっかい頭の上にはタルブシュを必ず載っけている。彼は時時短い鞭を携帯する。郊外や田舎へ行くと女子供が乞食のようにたかって来て、バクシシュ・バクシシュ! と手をさし出す。それをわれわれから防いで追っ払うためだ。