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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんにんのそうせいじ

三人の双生児

海野 十三

Lesen Sie 三人の双生児 (さんにんのそうせいじ) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 43.806 Zeichen · 87 Bildschirme

Aozora Bunko

「もしもし西村さん。もうお寝み? あたくし速水なんですけれど」

ああ、速水、――なるほど女探偵の速水春子女史の声に違いなかった。ああ、丁度いいところへ、いい人が来てくれたものである。妾は早速女史を家の中に招じ入れた。

「あら奥さま、すみませんです」

といつになく上ずった調子で

「静枝さま、いらっしゃいますか、一緒に出かけるお約束だったんですが、お出にならぬのでお迎えに伺ったんですけれど……」

と女史は云った。ああ、静枝はどうしたのだろう。女史を訪ねてゆくといったが、これは行き違いになったものらしい。

「まア皆さん、どうかなすったの。……お顔の色っちゃ無いですわ」

突然女史はそういって妾とキヨの顔を見較べた。もういけない。もう隠して置くことは出来なかった。咄嗟に妾の決心は定まった。

「速水さん、ちょっと上って下さいな。実は大変なことが出来ちゃって……」

と妾は速水女史の手を取るようにして上にあげた。そこで女史に、この突発事件について、差支えのない範囲の説明をして、善後策を相談した。

「これは厄介なことになりましたのネ」

と女史は現場を検分しながら沈痛な面持をして云った。