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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんじゅうねんごのせかい

三十年後の世界

海野 十三

Lesen Sie 三十年後の世界 (さんじゅうねんごのせかい) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 68.140 Zeichen · 137 Bildschirme

Aozora Bunko

空気服は特製の人造ゴムまたは軽硬金属板で出来ていて、外界と服の中とは、完全に気密――つまり空気が逃げる穴や隙間がない。

それからこの空気服は、かなりの圧力にたえるように、しっかりした材料で作られている。

空気服の特長は、もっとある。月世界は非常に寒い。そこで空気服の中は、いつも摂氏十八度に温められてある。

まだ仕掛がある。空気のない月世界などでは、音を出すことができない。音は空気の波であるから、空気がなければ音は出ないわけだ。そうすると、人と人とは、声で話をすることができない。しかしおたがいに思うことを、相手に通ずることができないと困る。そこで空気服の附属品として無線電話機がとりつけてある。くわしくいうと極超短波を使う無線電話機で、耳のところに小型の高声器があり、のどの両脇にマイクロホンがあたっていて、空気服を着ている人は空気服の中で普通にしゃべれば、それがマイクロホンと器械を通じて電波となり、他の人々の器械に感じ、耳のそばの高声器から、ことばとして聞えるのであった。

空気服には、この外に、かんたんな食事をとり、また水や牛乳やレモン水などをのむ仕掛が、かぶとの内側にとりつけてあり、その外いろいろおもしろい仕掛もあるが、くわしく話しているときりがないから、このへんにしておこう。