Japanische Klassiker mit Furigana
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あるくこと
三好十郎の仕事 第三巻
三好 十郎
Lesen Sie 三好十郎の仕事 第三巻 (あるくこと) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.472 Zeichen · 667 Bildschirme
父さん一人が死んで見せたって――
双葉 兄さん、もう、よして! たくさんです! よして、兄さん!(片手で誠をさえぎり、片手で父親の腕を掴む)
柴田 う? (無意識に双葉の顔を見上げた顔の色が真青に変っている。しかし直ぐに又誠の方を見て喘ぎながら)なんだ? 言ってくれ、聞こう。相手が父だからと言って遠慮することはない。(双葉に)よろしい、よろしい。
誠 ……(父の様子を心配そうに見ながら、しばらく黙っていてから、つとめて静かに)……そんなふうな考え方は、お父さんの国士気取りの哲学癖に過ぎないと思います。……明治維新以来の日本の歩みがどうであろうと今現に現実の問題としては、先刻言った――つまりイエスかノウの二つの立場しかないんです。その中間のどっちつかずのボンヤリした「国民的立場」なんて、実は存在しやしないんだ。われわれは自分が今立っている現実の関係に立って歴史を見る。好もうと好むまいと、意識しようとしまいと、そうです。問題はお父さんが、どんな立場に立っているかと言う事だけです。
せい (どうなるかと思う心配のために、ハラハラと唇まで顫わせていたのが、こらえきれずに誠の言葉をたち切って)もう、あなた、いいじゃありませんか!いいえ、私は、なんにも知らない人間ですけど、先生のお気持は、よくわかります。