Japanische Klassiker mit Furigana
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あるくこと
三好十郎の仕事 第三巻
三好 十郎
Lesen Sie 三好十郎の仕事 第三巻 (あるくこと) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 334.472 Zeichen · 667 Bildschirme
(その様子を房代は舌打ちするような軽蔑の顔で見るが、織子も浮山も馴れているため、格別の反応は示さぬ。……柳子と桃子が同じドアから入って来る。柳子はわざと黒っぽい絹の和服にくし巻の髪。ひどく若く三十三が二十五六にしか見えない。桃子は黒のスェータアにネーヴィ・ブルーのダブダブのズボンで、ポカンと開いたままで見えない両眼だが、盲人らしいオドオドした所は無い。ピンとした身体つきが少年のようだ。片手に銀の笛)
織子 どうぞこちらへ柳子さん。
柳子 はばかりさま、すみませんわね。そらモモちゃん、こっち。(桃子の背を抱き、椅子を引いてやってかけさせ、自分もその隣りの席につく)
浮山 モモコ、また柳子小母さんとこにおじゃましてたのか?
モモ ううん、小母さん迎えに来て下さったの。
浮山 なんだ、すると又塔に登っていたのかい? いかんなあ、こんなに言っているのに。
柳子 でもね、モモちゃんは平気よ。危いのは私たちの方ね。なまじ眼が見えるもんだから、足がブルブルしたり。
浮山 ですから、ですよ。人さまに、この――
柳子 それよ、あすこに登ると良い景色。遠くの空の色が、今時分になると、あれは何と言えばいいのかしら、広重のなんとか――あら、ごめんなさい、モモちゃんには見えないわね。