Japanische Klassiker mit Furigana
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みうらろうじんむかしばなし
三浦老人昔話
岡本 綺堂
Lesen Sie 三浦老人昔話 (みうらろうじんむかしばなし) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 113.637 Zeichen · 224 Bildschirme
「おい、おい。このなかで清元喜路太夫というのは聞かねえ名だな。どんな太夫だろう。」
「むゝ。おれも聞いたことがねえ。下手か上手か、一つ這入って聴いて遣ろうじゃねえか。」
酔っているから遠慮はない。この七八人はどや/\と茶屋の門を這入って、帳場のまえに来ました。
「もし、喜路太夫と云うのはもうあがりましたかえ。」
「いえ、これからでございます。」と、帳場にいる者が答えました。なんと云っても幾らかの遠慮がありますから、小坂さんの喜路太夫は夜になってから床にあがることになっていたのです。
「じゃあ、丁度いゝ。わっし等にも聴かせておくんなせえ。」
「皆さんはどちらの方でございます。」
「わっし等はみんな土地の者さ。」
「どちらのお弟子さんで……。」
「どこの弟子でもねえ。たゞ通りかゝったから聴きに這入ったのよ。」
浄瑠璃のお浚いであるから、誰でも無暗に入れると云うわけには行かない。殊にどの人もみんな酔っているので、帳場の者は体よく断りました。
「折角でございますが、今晩は通りがかりのお方をお入れ申すわけにはまいりません。どうぞ悪しからず……。」
「わからねえ奴だな。おれ達は土地の者だ。