Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ふざいじぬし

不在地主

小林 多喜二

Lesen Sie 不在地主 (ふざいじぬし) von 小林 多喜二 (こばやしたきじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 69.990 Zeichen · 141 Bildschirme

Aozora Bunko

――もッと別なことが、色々その中にある気がした。

S村と小樽、これをキヌが考えさせる!

九

「なア、お内儀さん達よ――」

岸野から返事が来た。

伴のところへ、吉本から人が呼びに来た。――それと、健がキヌの葬式に出掛けて行く途中会った。

「聞かなくても分ってるんだ。」と伴が云った。

「岸野のこッた。――帰りに寄る。」

勝の家の前で、父の一人一人ちがった兄弟が田の引水をせきとめて、鮒をすくっていた。身体をすっかり泥水に濡らして、臍のあたりについている泥が白く乾いていた。

「愛子オ。」――男の子が呼んだ。

「何アに。」

「愛子あ――とて、あれきあんだれき、ありやのあり糞!」

女の子も負けてはいない。「源一げんとて、げりき、けんだれき、げりやのげり糞! やあ、げり糞、げり糞!」

愈だ! 健は恐ろしいような、心臓のあたりをくすぐられるような気持になっていた。

――吉本管理人は伴の顔をみると、

「見ろ!」と云って、眼の前に手紙を投げて寄こした。「あんなことを云ってやったから、見れ、かえって片意地にさせてしまった。――んだから、馬鹿だって云うんだ。」

狸奴! 俺達の云った通りのことを、貴様が正直に書いてやったと誰が思ってる! 手前が自分の立場が可愛くて、小作人が飛んでもないことやらかしてるッて、有る事、無い事、嘘八百