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Japanische Klassiker mit Furigana

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ふざいじぬし

不在地主

小林 多喜二

Lesen Sie 不在地主 (ふざいじぬし) von 小林 多喜二 (こばやしたきじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 69.990 Zeichen · 141 Bildschirme

Aozora Bunko

晩には小作人全部に「一杯」が出るので、皆はホクホクし乍ら二三人ずつ、二三人ずつ帰って行った。

「なア、えッ阿部君! 汗が出たアど。」

伴がガラガラ声で、百姓らしくなくブッキラ棒に云った。

阿部は何時ものように黙って笑った。健はこわばった顔で、少し後れてついて行った。それに伴や阿部付の人達が四五人一緒だった。――後から来る人達は、地主や奥様達のことを声高に噂し合っていた。

「あいつ等の着ているペラペラした着物なんて、俺達がみんな着せてやってるんだ位、もう分ってもええ頃だな。」

前を歩いていた小作が振りかえった。

「伴さんにかかると、かなわないね。」

伴もそれと一緒にウハハハハハと大声を出して笑った。

伴は何んでもズバズバ云ってのける癖があるので、地主から一番「にらまれ」ていた。管理人が遠廻しに、小作権を坪幾何の割で買取ってもいいとよく云ってくる。――何時でも態のいい追い出しを受けていた。が、反対に少しおとなしくしてくれれば、「管理人」にしてやるがという交渉もあった。が、その度に伴のあたりかまわない「ウハハハハハ」に気をのまれて帰って行った。

「な、ええオ――イ、勝見さんよ、ボヤ、ボヤしてると、キンタマの毛ッこひん抜かれてしまうべよ。