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Japanische Klassiker mit Furigana

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ふしぎなとり

不思議な鳥

小川 未明

Lesen Sie 不思議な鳥 (ふしぎなとり) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.797 Zeichen · 16 Bildschirme

Aozora Bunko

全体に毛の色が赤味を帯んで来た、ただ昔と変らないのは、頭ばかりである。頭は真黒に艶々しいが、それには見なかった白い毛が二筋三筋交って来た。

「成程、あの時吉太は毛が変るといったが、真実であった。」と思い出して、吉太が慌て絵具皿を奪ったことなど考えた。

「吉太は、あの絵具皿を何にするだろう。」

と、その当時に遡って考えた。私は、こう思った。あんな少年は何んでも人の持っているものが欲しくなるものだ。殊に彼の性質からでは、一旦欲しいとなったら、無上に欲しくなって堪らないのだろう。それともあの紅、紫、青、黄などの絵具が付いていたので、何んか非常に好い物とでも思ったのか知らん……。

この時、がやがや家の中が騒しくなって、ちょうど祖母の柩が出る処であった。泥る田圃道を白い幕の廻された柩が、雨風にひらひらと揺られながら行った。初夏の自然は悉く鬱陶しい緑で、陵は浮き出て、林は無限に暗く拡がっていた。

葬式の伴から帰ると叔母は、又小鳥を逃してやれといった。仏の為だからといって、鳥籠の傍に立って私の顔をしみじみ見た。私は、大分叔母の頭も白くなった。眼も打ち窪んで来た。顔にも皺が糸の縺れた如く寄て来た。