Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ふくしんだん
不苦心談
Lesen Sie 不苦心談 (ふくしんだん) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.026 Zeichen · 9 Bildschirme
一
二
一
ファウストを訳した時の苦心を話すことを、東亜之光の編者に勧められた。然るに私は余り苦心していない。少くも話の種にする程、苦心していない。こう云うのがえらがるのでないことは勿論である。また過誤のあった時、分疏をするために予め地をなして置くのでもない。これは私の性質と境遇とから生じた事実である。あるいはそれではギョオテに済むまいと誚められるかも知れない。しかしこれまで舞台に上されるファウストを日本語で書いた人もなく、またそう云う人が近い将来に出そうでもなかったので、無謀かは知らぬが、私がその瀬踏をして見た。これは苦労性の人には出来ぬ事かも知れない。私の性質と境遇とが、却て比較的短日月の間にそれをさせたのだと云っても好いかも知れない。
二
ファウストの善本は無論ゾフィインアウスガアベである。私はそれを持っている。然るに私は零砕の時間を利用して訳するのだから、三冊物を持ち歩くことが出来ない。それでハルナック本から訳した。ただ疑わしい処をゾフィインアウスガアベで調べて見ただけである。コンメンタアルの類も多少持っている。それも一々読んで置いて訳したのではない。