Japanische Klassiker mit Furigana
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ふくしんだん
不苦心談
Lesen Sie 不苦心談 (ふくしんだん) von Mori Ōgai (森 鴎外) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.026 Zeichen · 9 Bildschirme
九
十
エストリヒとは床である。それが天井に使ってある。しかし土が落ちるとしてあったので、これは私が誤らずに済んだ。
九
伊庭孝君が今一つ指摘してくれられたのは、第一部でグレエトヘンが花占をする時、花弁をむしる、あの花弁である。あれが原文にブレッテルとしてあったので、私は葉と訳した。それは後に牧野富太郎君に尋ねて知るまで、あの植物の形をはっきり想い浮べていなかったためである。ブレッテルはブルウメンブレッテルだと云って聞せてくれられたのは伊庭君である。この誤訳は牧野君の意見をも質した上で私が承認した。
十
第二に指摘してくれられた人は杉梅三郎君である。伊庭君の忠言は度々逢うので、座談のついでに聞いたのだが、杉君はわざわざ手紙で知らせてくれられた。それは第一部の閭門の外で、娘等に物を言い掛ける一老女である。アルテと書いてある。アルテはアイネ・アルテである。それを複数に誤って老人等と訳してあった。アルテが一老女だと云うことは、どのコンメンタアルにもある。高橋君も町井君も正しく訳していられる。それを私はうっかり誤った。苦心しなかった結果である。私は杉君に返事を遣って、礼を言った。