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Japanische Klassiker mit Furigana

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うぶやものがたり

与謝野晶子評論集

与謝野 晶子

Lesen Sie 与謝野晶子評論集 (うぶやものがたり) von 与謝野 晶子 (よさのあきこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 116.383 Zeichen · 233 Bildschirme

Aozora Bunko

小説にはそういう所まで学理と実際の観察とで書かれていなければ進歩したとは申されませんでしょう。

男の作家に真の女は書けないかも知れぬという説がありますけれど、どうでしょうか。女には幾分女でなければ解ぬという点も前に申した通りでありましょうが、同じく「人」である女の大部分が男の方に解らぬはずはないでしょう。よし普通の男子には解らずとも、それが鋭い観察と感受力とで領解せられるのが文学者ではありますまいか。幾分女でなければ解らぬという点さえも文学者のみには解りそうなものだと私は存じます。罪人にならねば罪人の心持が解らぬようでは文学者も詰らぬ物になりましょう。沙漠の中の犬は二里先の人の臭いを嗅ぎ知ると申します。

女の事は婦人の作家が書いたならば巧くその真相を写す事が出来るかと申すに、従来の処ではまだ我国の女流作家の筆にそういう様子が見えません。男子を写すのは男の方が御上手である事は申すまでもないので、女の書いた男は勿論巧く行きません。一葉さんの小説の男などがその例ですが、女の書く女も大抵やはり嘘の女、男の読者に気に入りそうな女になっているかと存じます。一葉さんのお書きになった女が男の方に大層気に入ったのは固より才筆のせいですけれども、また幾分芸術で拵え上げた女が書いてあるからでしょう。