Japanische Klassiker mit Furigana
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えいがをつくるはなし
中谷宇吉郎集 第三巻
中谷 宇吉郎
Lesen Sie 中谷宇吉郎集 第三巻 (えいがをつくるはなし) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 46.667 Zeichen · 95 Bildschirme
寛方先生と藤井さんも一緒だった。三人とももんぺ姿で、今朝から描いて今帰ったところだという話であった。挨拶がすんで、さてこの法隆寺村での生活振りを見て私は驚いてしまった。それは正しく中学生のボートの合宿の生活なのである。
阿弥陀院というのは、法隆寺の塔頭の一つで、ほんの小さい民家くらいの家であった。しかも近年無住になっていたとかで、思い切り荒れていた。玄関が六畳の部屋になっていて、切れた古畳の上にこの組の四人の人たちの蒲団がむき出しに積んであった。その隣りが八畳で、そこで法隆寺村での四人の人のすべての生活がされるのであった。この部屋だけは、画家たちが自分の費用で畳換えをして少しは綺麗になっていたが、要するに部屋というのはこれだけであった。
私は何よりも先に食物のことを聞いて見た。そしてその答えは思った通りであった。初めはこの村の仕出し屋から弁当をとっていたが、何といっても法隆寺村の仕出し屋のことであって、魚などは腐敗に瀕しているので、どうにも喰べられなかったそうである。それでこの頃は炊事婆さんを雇って、大根だの芋だのを煮て貰って毎日喰べているという話であった。