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Japanische Klassiker mit Furigana

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いきりょう

久生十蘭ジュラネスク 珠玉傑作集

久生 十蘭

Lesen Sie 久生十蘭ジュラネスク 珠玉傑作集 (いきりょう) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.698 Zeichen · 42 Bildschirme

Aozora Bunko

その度に歯が打合ってカスタネットのような陽気な音をたてる。はずみのついた紡車のように止めようとしてもどうしても止まらないふうだった。

ところで、震えるのは歯の根ばかりではない。手は手、膝は膝というぐあいに、それぞれ趣のちがう震え方をする。ベルナアルさんの身体のこの三つの部分が思い思いの震え方をするのは、何といっても奇観だった。

とてもものを言うなどというだんではない。生じっか舌なぞを動かそうとすると、舌の先を噛み切ってしまうほかはない。

私とベルナアルさんは、ベルナアルさんの身震いが止まってくれるのを辛抱強く待っている。

しかし、ベルナアルさんの身体はすっかり調子づいているのでそう急にはもとへ戻らない。

そのうちに、部屋の暖か味でベルナアルさんの髪や衣の裾についていた氷柱がすこしずつ溶けて床の上に滴を垂しはじめる。癲癇の発作のようなひどい身震いがようやくおさまって、どうにかものが言えるようになる。その途端、入寝の鐘が鳴る。ベルナアルさんは開きさえもしなかったラテン語の文法の本を持って逃げるように帰って行く。ベルナアルさんとしては、私に文法を教える意志はあった。