Japanische Klassiker mit Furigana
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きゅうしゅうのひがしかいがん
九州の東海岸
宮本 百合子
Lesen Sie 九州の東海岸 (きゅうしゅうのひがしかいがん) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.091 Zeichen · 7 Bildschirme
なるほど、南洋土人が、この樹の下で踊るには、白く塗ったところへぞッとする模様を描いた巨大な仮面でもかぶらなければ追つくまいと思う。
また大淀まで、今度は軽便鉄道で戻るのだが、道々、私共は本当に見渡す限り快闊な日向の風好を愛した。高千穂峯で最初の火を燃したわれ等の祖先が、どんなに晴れやかさの好きな自然人であったか、またこの素朴な大海原と平野に臨んでどんなに男らしく亢奮したか。その感情が今日の我々にさえ或る同感を以て思いやれる程、日向の日光は明かで生活力がとけ込んでいる。
武者小路さんが新しき村を創るに日向を選んだ。これなど、あすこへ行って見て、ただ都会から遠いとか何とかいう原因でない、武者小路さんらしさをしみじみ感じた。(氏自身の理由とされるところは知らないけれども)武者小路さんと日向の天地と、本質がどこか相似ている。九州中を求めて歩いても、外に定める場所はなかりそうに思える。大分県は私の見ただけのところでは小規模にちんまり安住しすぎ、鹿児島は明るく、人の気質が篤く覇気はあるらしいが、既成の或るものがある。日向にだけは、男神が甦生しても大して意外でない悠々さがある。