Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ふたつのにわ
二つの庭
宮本 百合子
Lesen Sie 二つの庭 (ふたつのにわ) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.492 Zeichen · 389 Bildschirme
素子はそのまま仕事をしている。伸子はとよにお茶をたのんだ。竹村はその辺にあった雑誌をよんでいる。
そのまましばらくの間三人は黙ってばらばらにいたが、伸子にはそれが気づまりだった。そんなに放り出しておくほど竹村にたいして日ごろ内輪のつきあいをしているわけでもない。素子の声にもそぶりにも竹村が予期しないとき来たのをよろこばない調子が見えている。竹村の方ではまた、その感じをどこかでおしきろうとしているところがある。どうせ落ちつかなくなってしまった伸子は机をはなれて、隣座敷へ出て行った。
「どうして? もうあのカーネーションはみんなきってしまったの」
「いやまだ三分の一ぐらいのこしてある。――何君といったっけな、君の弟さん」
「保」
「ああ、保君か、案外くわしいんだね。玄人だよ。土の配合なんかすぐ当てたよ」
「小学校の時分からすきでやってるから」
素子が、腰かけている机のところから、
「うるさいじゃないか、なにも出来ゃしない」
といった。
「そうよ、だから仲間入りした方がいいのよ」
茶の間も、伸子の部屋の裏の長椅子の部屋もあいていたけれども、伸子は竹村をそっちへは案内しなかった。