Japanische Klassiker mit Furigana
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にじゅうしのひとみ
二十四の瞳
壺井 栄
Lesen Sie 二十四の瞳 (にじゅうしのひとみ) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 113.429 Zeichen · 227 Bildschirme
男の子のほうへいって、とくべつに岬の生徒だけに別れのあいさつをするのも気がすすまず、帰ることにした。
「タンコさんソンキさん、キッチンくんらに、よろしくね。気がむいたら、遊びにきなさいっていってね」
「先生、わたしらは?」
小ツルはすぐあげ足をとる。
「もちろん、きてちょうだい。こいっていわなくても、昔からあんたたちくるでしょう。あ、そうそう」
写真を出して一枚ずつ渡すと、小ツルはきゃっきゃっとひびきわたる声で笑い、とびとびしてよろこんだ。
その翌日、解きはなたれたよろこびよりも、大事なものをぬきとられたようなさびしさにがっかりして、昼寝をしているところへ、思いがけず竹一と磯吉がつれだってやってきた。あまりに早いことづけの効目におどろきながら、みだれた髪を結いもせずに迎えた。
「ま、よくきてくれたわね。さ、おあがんなさい」
二人は顔を見あわせ、やがて竹一がいった。
「つぎのバスで帰るんです。あと十分か十五分ぐらいだから、あがられんのです」
「あらそう。そのつぎにしたら?」
「そしたら、岬へつくのが暗うなる」
磯吉がきっぱりいった。どうやら道々そういう相談をしたらしい。