Japanische Klassiker mit Furigana
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にじゅうしのひとみ
二十四の瞳
壺井 栄
Lesen Sie 二十四の瞳 (にじゅうしのひとみ) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 113.429 Zeichen · 227 Bildschirme
その後の磯吉が、町のあんまの弟子入りをしたと聞いて、彼のそのおそがけの出発にほっとしていたからだ。たった一つの生きる道、その暗黒の世界を磯吉はどのように生きぬくであろうか。しかしミサ子は、じぶんの心の貧しさをさらけだすようなことをいった。
「生きてもどっても、めくらではこまりますわ。いっそ死ねばよかったのに」
だれが磯吉をめくらにしたか、そんなことはちっとも考えてはいないようなミサ子のことばに、もう逃げてはいられないとばかりに、大石先生はいった。
「そんなこと、ミサ子さん、そんなことどうしていえるの。せっかく立ちあがろうとしているのに。ことにあなたは同級生よ」
叱られた生徒のようにミサ子はあわてて、
「でも、でも、ソンキさんは、人にあうと死んだほうが、ましじゃ、ましじゃというそうですもの」
じぶんの考えの浅さに目がさめたように、あかい顔をしてミサ子はいった。
「それを、気のどくだと思わないの。死にたいということは、生きる道がほかにないということよ。かわいそうに。そう思わないの」
「そりゃ、思いますとも。かわいそうですわ。なんといったって同級生ですもの。でも、だいたい、わたしたちの組はふしあわせものが多いですね、先生。