Japanische Klassiker mit Furigana
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にじゅうしのひとみ
二十四の瞳
壺井 栄
Lesen Sie 二十四の瞳 (にじゅうしのひとみ) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 113.429 Zeichen · 227 Bildschirme
「先生を、一年生みんなでおむかえしたつもりですの。ですから……」
ちらりと磯吉を見て、マスノもやはりあとをいわずに床の間を指した。そこにはハガキ型の小さな額縁にいれた一本松の下の写真が、木彫の牛の置物にもたせかけてあった。早苗がかんたんではあるが、あらたまった挨拶をすますと、マスノはまたまを置かずにいった。
「さ、あとは無礼講でいきましょうや。昔の一年生になったつもりで、なあ、ソンキ」
きちんとかしこまった磯吉はにこにこしながら膝をさすった。さっきから、きっかけをつかもうとあせっていた松江は、先生にすりよっていって、その顔をのぞきこむようにしながら、
「せんせ、千里がお世話になりまして。それ聞いたときわたし、うれしいてうれしいて。わたしはもう先生の前に出られるような人間ではありませんけど、でも、たとえどんなにけいべつされても、わたしは先生のこと忘れませんでしたの。あの弁当箱、今だって持ってますから、大事に」
そういって、ハンカチーフを目にあてるのを見ると、マスノはまぜかえすような調子で、
「なーにをマッちゃんがまた、酒ものまんうちにひとりでくだまいてるの。