Japanische Klassiker mit Furigana
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にじゅうしのひとみ
二十四の瞳
壺井 栄
Lesen Sie 二十四の瞳 (にじゅうしのひとみ) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 113.429 Zeichen · 227 Bildschirme
先生はまるで、ほんとに綱でもひきよせているように、両手をかわるがわる動かし、とうとう立ちどまってみんなをひきよせてしまった。
「先生、こんどのおなご先生、きた?」
「きたわ。どうして?」
「まだ学校にいるん?」
「ああ、そのこと。舟できたのよ、今日は」
「ふうん。そいでまた、舟で去んだん?」
「そう、わたしにもいっしょに舟で帰ろうとすすめてくれたけど、先生、も一ぺんあんたらの顔みたかったから、やめた」
「わァ」
女の子たちがよろこんで歓声をあげるのを、男の子はにやにやして見ている。やがてひとりがたずねた。
「こんどの先生、どんな先生ぞな?」
「いーい先生らしい。かわいらしい」
小林先生はふっと思いだしたような笑顔をした。
「芋女?」
「ちがう、ちがう。えらい先生よ、こんどの先生」
「でも、新米じゃろ」
小林先生はきゅうにおこったような顔をして、
「あんたら、じぶんで教えてもらう先生でもないのに、どうしてそんなこというの。はじめっから新米でない先生て、ないのよ。またわたしのときみたいに、泣かすつもりでしょう」
そのけんまくに、心の中を見すかされたと思って目をそらすものもあった。