Japanische Klassiker mit Furigana
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にじゅうしのひとみ
二十四の瞳
壺井 栄
Lesen Sie 二十四の瞳 (にじゅうしのひとみ) von 壺井 栄 (つぼいさかえ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 113.429 Zeichen · 227 Bildschirme
「小石先生、も一ぺんあいたいもんなあ」
「うーん。いつかしらん、うどん、うまかったなあ」
コトエがいった。みんなはそれで、四年前のことをはっきり思いだした。その小石先生が、今日学校にきているかどうかは、みんなにとって大問題になってきた。みんなの足は、知らずしらず早くなった。なかば走りながらマスノは、
「かけしようか、小石先生きとるか、きとらんか」
「しよう、なにかけるん?」
うてばひびく早さで、小ツルが応じた。
「まけたら、ええと、ええと、すっぺ(しっぺい)五つ」
森岡正がそういうと、マスノは右手を高くあげながら、
「すっぺ五つなら、まけてもええわ。うち、先生きーとる」
「うちも」
「うちも」
なんのことはない、みんな小石先生が来ているというのだ。とうとうかけはながれたまま、学校へ近づいた。さすがに新入生の五年生はきまじめな顔をして校門をくぐった。ひょいと見ると職員室の窓から小石先生がこちらを見ている。おいでおいでと手をふられると、みんなはそのほうへ走っていった。
「もうくるか、もうくるかと思って、まってたのよ。ちょっとまって」
そういって出てきた小石先生は、歩きながらみんなを土手のほうへつれていった。