Japanische Klassiker mit Furigana
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にじゅうしんぞう
二重心臓
夢野 久作
Lesen Sie 二重心臓 (にじゅうしんぞう) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 65.188 Zeichen · 129 Bildschirme
「あっしはね。モウ御存じかも知れんが、貴女や、その轟さんとは相当、古いおなじみなんだ。あっしを手先に使って、貴女の御両親を殺させた、その轟九蔵って悪党に古い怨恨があるんでね。タッタ今二千円をイタブッて出て行ったばっかりのところなんだが……どうも彼奴の呉れっぷりが美事なんでね。万一、警察へ密告やしめえかと思って、途中の自働電話から彼奴を呼出して、もう一度用事が出来たからと云っておいて、引返してみたら、約束しておいた玄関の扉が開かない。おかしいなと思って、ここへ来て様子を見ているうちに、何もかも見てしまったんだがね……ヘヘヘ……何も心配しなくたっていいんだよ。呉羽さん。ちょうど、あっしが思っていた通りの事をアナタが遣ってくんなすったんだから、お礼を云いてえくれえのもんだ。お蔭であっしも奇麗サッパリと思い残すことがなくなりましたよ。ヘヘヘ……どうも、ありがとうがんす」
「……………………」
「ヘヘヘ。だから万一あっしが検挙られたって、決して今夜の事あ口を割りやしません。アンタのしなすった事は、何もかもアッシが背負って上げます。ドウセ首が百在ったって足りねえ身体なんだからね。