Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ごじゅうねんだいのぶんがくとそこにあるもんだい
五〇年代の文学とそこにある問題
宮本 百合子
Lesen Sie 五〇年代の文学とそこにある問題 (ごじゅうねんだいのぶんがくとそこにあるもんだい) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 25.472 Zeichen · 50 Bildschirme
(日本文芸家協会編『創作代表作選集』第四の序文――伊藤整)不利は、物的事情にとどまらず、業者とその気分に雷同する一部の作家間に、もうアプレ・ゲールでもないだろう、と咲きのこりの昼顔でも見るような態度をひきおこした。皮肉なことは、戦後派とよばれた近代文学同人たちの大部分が、前年の下半期から一九四九年をとおして、インテリゲンチャとしてそれぞれに着目すべき社会的文学的前進を行っていたことである。個人主義の開花時代の近代ヨーロッパの文学精神を、日本で窒息させられていた「自我」「主体」の確立の主張の上に絵どる段階から成長して来て、日本の社会現実のうちで自我を存在させ発展させるそのことのためにも、日本ではすべての市民に共通な基本的な人権の擁護が必要であることが把握されはじめた。世界ファシズムと戦争挑発に対する抵抗を組織することが、世界人民の歴史の課題であり、世界文学につながる日本の文学の新しい世紀の精神であることが実感されて来て、そのための実践も着手されていたのである。
したがって、出版恐慌を理由として、これらの戦後派の先輩たちがジャーナリズムの上にうけた不利――すなわち、社会的文学的発言の範囲の縮小の本質は、とりもなおさず、理性に立つ現実探求の精神の主張、国の内外のファシズムと戦争挑発に対する抗議と抵抗の削減であっ