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Japanische Klassiker mit Furigana

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ごかいのまど

五階の窓

平林 初之輔

Lesen Sie 五階の窓 (ごかいのまど) von 平林 初之輔 (ひらばやしはつのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 14.840 Zeichen · 30 Bildschirme

Aozora Bunko

しかも、それほど大胆なことをする人間が、窓を開けっ放しにしてわざわざ嫌疑を受けるようなことをする道理はないと思います」

「北川が無実だとすると、社長の留守の部屋へ入って三分も五分もいるということは不思議だね。ドアを開けて見りゃすぐ社長のいないことは分かりそうなものだ。わざわざ中へ入るにも及ばんじゃないか?」

と、恒藤主任は言葉をはさんだ。

「それもそうですが、会社員などというものは社長とか、上役の身の回りのことについてはちょっと外部から想像できないほどの好奇心を持つものです。北川が証言しているように、実際あの男は社長のデスクの上に置きっ放しにしてあった葉書の差出人や文面などを、ひっくり返して読んでみていたに相違ありません。現に、いくらか葉書の文面を覚えているじゃありませんか? ことによると、デスクの抽斗くらい開けて見ていたのかもしれません」

「そのくらいで議論はよしとして」

と、署長は乗り出した上半身を真っ直ぐに伸ばしながら言った。

「冬木くんにも、だれか犯人の心当たりでもあるのかね?」

「いいえ。まだ、わたしには犯人はだれとも見当はつきません。が、それよりも前に、さきほど署長のおっしゃった、瀬川艶子が証言したという社長室の廊下へ通ずるドアを叩いた人間を一刻も早く捜さねばならないと思います。