Japanische Klassiker mit Furigana
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ごかいのまど
五階の窓
甲賀 三郎
Lesen Sie 五階の窓 (ごかいのまど) von 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.373 Zeichen · 25 Bildschirme
そのために、何もかもなくして死んでしまったという事実がある。十年以上前のことだが」
「ふん、それで西村は艶子をその瀬川の娘だと知ってたかしら」
「それは分からんね」
「ふん、なるほどこれは大発見だよ」
「大発見だろう」
「大発見だ」
「そう感心ばかりしていないで、きみの空想を聞かしてくれ」
「ぼくの空想か。――実はね、冬木刑事のとりなしで、警察で野田に会ったのだよ」
「なあんだ。じゃ、やっぱりただの探訪じゃないか」
「そこまではそうさ。ところが野田に会うと、彼は青い顔をして曰くだね、北川さんはどうしています、死にゃしませんか、とこう言うのだ」
「ふーん」
「ぼくは驚いて北川はぴんぴんしている、どうしてそんなことを訊くのだと言うと、北川さんの死んだ夢を見たと言うのだ。で、だんだん訊くと、なんでも夢で彼は死んだ西村商会主と奇麗な箱みたいなものを一生懸命に奪り合っていた。ようやくのことで箱を自分のものにしたが、どうしたはずみだか商会主が倒れた。はっとして見ると、いつの間にかそれが北川だったというのだ」
「なあんだ、ばかばかしい」
「ばかばかしいさ。けれどもね、きみ、いちがいにけなせないよ。