Japanische Klassiker mit Furigana
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にんげんがかちくしょく
人間が家畜食
北大路 魯山人
Lesen Sie 人間が家畜食 (にんげんがかちくしょく) von 北大路 魯山人 (きたおおじろさんじん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.405 Zeichen · 3 Bildschirme
毎日自家の湯に第一番に入る。湯から出れば間髪をいれずビール幾何かを痛飲する。無人境に近い山中の一軒家においてである。眼に観るものは家の外が山野であり、家の中は最高に近い古美術品である。他は犬であり、兎であり、猫も二匹いる。鴨もいる。鶏もいる。鷹もいる。わたしの周辺にはわたしの健康を害するようなものはなに一つない。わたしの健康はここから生まれているのかも知れない。勿論、親兄弟も妻も子もない孤独生活である。これも世間類がないかも知れない。わたしに勝手気儘な自由が出来るゆえんのものは、わたしを束縛するものが皆無であるからであろう。親兄弟や、妻子があっては、妥協生活はなんとしても免れないであろう。ヤセ浪人では家族全部が好むところに従うわけにはゆくまい。自分ばかり好むままの食事にひたりきる生活も出来まい。そこへゆくと野獣の生活、山禽の生活は、人間よりは何ほど自由をしているか分らない。人間のように病気もないのであろう。(昭和二十七年)