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Japanische Klassiker mit Furigana

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がんりゅうじま

仇討二十一話

直木 三十五

Lesen Sie 仇討二十一話 (がんりゅうじま) von 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 16.854 Zeichen · 35 Bildschirme

Aozora Bunko

いくら惚れた妓(おんな)とでも、妓と茶屋とは又別である。

「どや、江の島から鎌倉へでも廻ろうか」

「ええな」

亭主を呼んで、

「金をあずけとくわ、たんとも無いけど」

と、出した胴巻、中々重そうである。一目にみても、小千両あると判るやろ、一寸(ちょっと)持っていても此位と、流連客(いつづけきゃく)ふんぞり返っている。

「道中が恐いよってな」

「何云うてんね、太夫の方が恐いで、胡摩(ごま)の灰(はい)なら金だけや、太夫は尻の毛まで抜きよる、な、歌浦」

「知りんせん、御口の悪い」

「そこで二三十両ここに持ってるが、もし足らなんだら途中からでも使を出すよって渡してんか」

「かしこまりました。では――何分大切な御金の事で御座いますから、飛脚の参りました節に何か証拠が御座いませんと」

「そやそや、印鑑で割符をしとこか」

「ではこの紙へ」

と、亭主の懐中している紙入から抜出す紙一折。

「はい、確かに」

「一つやりんか」

「有難う存じます――御返盃、長居は不粋と申しまして手前はこれで」

「長居は不粋か、皮肉やな」

「とんでも無い。この禿頭(はげあたま)が」

とぴしゃりと亭主自分の頭を叩いて引きさがってしまう。