Japanische Klassiker mit Furigana
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かたきうちきょうだいがさ
仇討姉妹笠
国枝 史郎
Lesen Sie 仇討姉妹笠 (かたきうちきょうだいがさ) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 80.178 Zeichen · 159 Bildschirme
左の眼に星の入っているのが、いよいよこの浪人を気味悪いものにしていた。
「珍らしいもの? ……何でござるな?」
主税は独楽を掌に握り、何気なさそうに訊き返した。
「貴殿、手中に握っておられるもので」
「ははあこれで、独楽でござるか。アッハッハッ、子供騙しのようなもので」
「子供騙しと仰せられるなら、その品拙者に下さるまいか」
「…………」
「子供騙しではござるまい」
「…………」
「その品どちらで手に入れられましたかな?」
「ほんの偶然に……たった今しがた」
「ほほう偶然に……それも今しがた……それはそれはご運のよいことで……それに引き換え運の悪い者は、その品を手中に入れようとして、長の年月を旅から旅へ流浪いたしておりまするよ」
「…………」
「貴殿その品の何物であるかを、ではご存知ではござるまいな?」
「左様、とんと、がしかし、……」
「が、しかし、何でござるな?」
「不思議な独楽とは存じ申した」
「その通りで、不思議な独楽でござる」
「廻るにつれて、さまざまの文字が……」
「さようさよう現われまする。独楽の面へ現われまする。で、貴殿、それらの文字を、どの程度にまで読まれましたかな?」