Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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かたきうちきょうだいがさ

仇討姉妹笠

国枝 史郎

Lesen Sie 仇討姉妹笠 (かたきうちきょうだいがさ) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 80.178 Zeichen · 159 Bildschirme

Aozora Bunko

その主謀者の主税に恩を売り、八重を女房に持たせることによって、味方につけることが出来るのなら、こんな好都合なことはないと、そう頼母は思うのであった。

「誰か参って主税と八重の様子を、それとなく見て参れ」

浪人たちの方へ頼母は云った。

二人の浪人が立ち上り、襖をあけて部屋から出た。

「覚兵衛も勘兵衛も飲むがよい」

「は」

「頂戴」

「さあさあ飲め」

賑かに盃が廻り出した。

たちまち烈しい足音が、廊下の方から聞こえてきたが、出て行った二人の浪人の中、坂本というのが走り帰って来た。

「一大事! 一大事でござりまする……主税め縄を切り八重を助け……部屋を脱け出し庭の方へ! ……本庄殿は主税に斬られ! ……拙者も一太刀、左の肩を!」

見ればなるほどその浪人の肩から、胸の方へ血が流れ出ていた。

「行け!」と頼母は吼えるように叫び、猛然として躍り上った。

「主税を捕らえろ! 八重を捕らえろ! ……手に余らば斬って捨ろ!」

一同一斉に部屋を走り出た。

独楽を奪われる

八重を小脇に引っ抱え、血に濡れた刀をひっさげて、山岸主税は庭へ出た。

猿によって縛めの縄を切られ、勇躍してお八重へ走り寄り、その縛めの縄を解いた。