Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
なにもの
何者
江戸川 乱歩
Lesen Sie 何者 (なにもの) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 38.449 Zeichen · 77 Bildschirme
突然立上った志摩子さんが、茶目らしく私に囁いた。振向くと二人の素人探偵は、まだ熱心に語らいつつ一丁も遅れて歩いて来る。
志摩子さんが、傍の大きな砂丘を指して「ね、ね」としきりに促すものだから、私もついその気になり、隠れん坊の子供みたいに、二人してその砂丘の蔭に身を隠した。
「どこへ行っちまったんだろう」
暫くすると、あとの二人の足音が近づき、弘一君のこういう声が聞こえた。彼等は私達の隠れるのを知らないでいたのだ。
「まさか迷子にもなりますまい。それよりも私達はここで一休みしようじゃありませんか。砂地は松葉杖では疲れるでしょう」
赤井さんの声が云って、二人はそこへ腰をおろした様子である。偶然にも、砂丘を挟んで、私達と背中合わせの位置だ。
「ここなら誰も聞く者はありますまい。実はね、内密であなたにお話ししたいことがあったのですよ」
赤井さんの声である。今にも「ワッ」と飛出そうかと身構えしていた私達は、その声に又腰をおちつけた。盗み聞きは悪いとは知りながら、気拙い羽目になって、つい出るにも出られぬ気持だった。
「あなたは、甲田君が真犯人だと本当に信じていらっしゃるのですか」