Japanische Klassiker mit Furigana
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さっかのみたかがくしゃのぶんがくてきかつどう
作家のみた科学者の文学的活動
宮本 百合子
Lesen Sie 作家のみた科学者の文学的活動 (さっかのみたかがくしゃのぶんがくてきかつどう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 8.638 Zeichen · 17 Bildschirme
科学者の随筆的随想
科学者の社会的関心が積極的になった一つの表現として、一般のジャーナリズムの上での科学者の文筆活動の旺になったことが挙げられていることがあった。特に知名な科学者の随筆などが求められる傾きがつよくあった。注意をひかれざるを得ないのは、一部の科学者をジャーナリズムに招き出したこの時期は、読書人の間に随筆が迎えられた時、内田百間氏が「百鬼園随筆」によって第一段の債鬼追っ払いをした時代であり、日本文学の動向に於てかえり見ると、これは明瞭な指導性をもつ文芸思潮というものが退潮して後、しかも今日では被うべくもない文化に対する統制が次第に現れようとする時であった。森田たま氏の「もめん随筆」などが目前の興味の対象となった時代である。科学者の随筆が求められたのも、独特な科学随筆を要求されたのではなくて、ああいう人がこういうものを書く式の興味によってもとめられたのであった。
従って、科学者の随筆は、所謂科学的な態度ではない文学的と思われる方に傾き、そのことでは自覚されない底流で、科学精神の分裂を許したとも云えないことはない。文学そのものが客観的現実に対する眼光の確かな洞察力を失い、創造力の豊かな社会的地盤を失った時、よりイージーで小規模な人生と芸術への主観的角度をもつ随筆の流行を見るのである