Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅんかん
俊寛
菊池 寛
Lesen Sie 俊寛 (しゅんかん) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.455 Zeichen · 35 Bildschirme
そして、意気地なく成経と康頼との所へ帰ってくる。そして再び、不快な感情のうちに、心を傷つけながら生活していく。
今朝も、鹿ヶ谷の会合の発頭人は誰だということで、俊寛は成経とかなり激しい口論をした。成経は、真の発頭人は西光だといった。だから、西光だけは、平相国がすぐ斬ったではないかといった。俊寛は、いな御身の父の成親卿こそ、真の発頭人である。清盛が、御身の父を都で失わなかったのは、藤氏一門の考えようを、憚ったからである。その証拠には、備前へ流されるとすぐ人知れず殺されたではないかといった。父のことを、悪しざまにいわれたので、日頃は言葉すくない成経も、烈火のように激して、俊寛と一刻近くも激しく言い争った。二人が、口論に疲れて、傷つけられた胸を懐きながら、黙ってしまうまで。
成経と康頼とが、横になっているいぎたない様子を見ていると、俊寛は意地にもその真似をする気にはなれなかった。彼は、胸のうちの寂しさとむしゃくしゃした鬱懐とをもらすところのないままに、腕組をして、じっと考える。すると、いつもの癖であるように、妻の松の前や、娘の鶴の前の姿がまばろしのように、胸の中に浮んでくる。