Japanische Klassiker mit Furigana
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しゅぜんじものがたり
修禅寺物語
岡本 綺堂
Lesen Sie 修禅寺物語 (しゅぜんじものがたり) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.737 Zeichen · 26 Bildschirme
桂もつづいて起つ。楓は姉の袂をひかえて、心もとなげに囁く。)
かえで 姉さま。おまえは御奉公に……。
かつら おまえは先ほど、夢のような望みと笑うたが、夢のような望みが今かのうた。
(かつらは誇りがに見かえりて、庭に降り立つ。)
僧 やれ、やれ、これで愚僧もまず安堵いたした。夜叉王どの、あすまた逢いましょうぞ。
(頼家は行きかかりて物につまずく。桂は走り寄りてその手を取る。)
頼家 おお、いつの間にか暗うなった。
(僧はすすみ出でて、桂に燈籠を渡す。桂は仮面の箱を僧にわたし、われは片手に燈籠を持ち、片手に頼家をひきて出づ。夜叉王はじっと思案の体なり。)
かえで 父さま、お見送りを……。
(夜叉王は初めて心づきたるごとく、娘とともに門口に送り出づ。)
五郎 そちへの御褒美は、あらためて沙汰するぞ。
(頼家らは相前後して出でゆく。夜叉王は起ち上りて、しばらく黙然としていたりしが、やがてつかつかと縁にあがり、細工場より槌を持ち来たりて、壁にかけたるいろいろの仮面を取り下し、あわや打ち砕かんとす。楓はおどろきて取り縋る。)
かえで ああ、これ、なんとなさる。おまえは物に狂われたか。