Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぼくがおおきくなるまで

僕が大きくなるまで

小川 未明

Lesen Sie 僕が大きくなるまで (ぼくがおおきくなるまで) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.884 Zeichen · 6 Bildschirme

Aozora Bunko

友吉は、良一からもらったモーターの包みを高く上げて、振り返りながら走っていきました。良一は、家へ帰ると、友吉からもらった草花を鉢に植えて、如露で水をやりました。清らかなしずくが葉の間に伝って、下の黒い土の中へ浸みていきます。

その夜、良一のお母さんは、頭が重いといって、先に休まれました。良一は、いつまでも机に向かって、勉強をしたのでした。

「お母さんに、早く楽をさせてあげたい。」

そんなことを考えながら、壁の方へ頭を向けると、山本からもらった花が、かわいらしい影を落としていました。

山は静かで、ほととぎすが、昼間から鳴いていました。かっこうも、うぐいすも、鳴いていました。ふもとの高原には、紅いつつじの花が、炎の海となって展がっていました。そこは、山国の小さな発電所でした。良一は、ここへ勤務したのです。

「お母さん、こんなところで、さびしくありませんか。」

「いいえ、おまえのいるところなら、もっとさびしくたってかまわないよ。」

年老ったお母さんは、にこにこしていられました。目がさめると、良一は、空想したことを夢に見たのでした。

昨夜、頭が痛むといって、早く床につかれた母親は、今朝は早くから、働いていました。